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Javaのオブジェクト指向プログラミング(概説)

Java言語は「オブジェクト指向型の言語」であると,演習の最初で説明しました.

演習1では,オブジェクト指向を意識せずに進めてきましたが, GUIプログラムやネットワークプログラムでは,オブジェクト指向の知識がないと, 理解しづらい点が多いかと思います. ここで簡単にオブジェクト指向について説明したいと思います.

クラスとオブジェクト

クラスオブジェクトという言葉が出てきたと思います.両者はよく似ていますが,ちょっと異なります.

  • クラスは,対象となる物事を表現するための「属性(データ項目)」と,物事が処理する「メソッド(手続き)」の集合を記述した設計図のようなものです.
  • オブジェクトは,クラスを実体化させたもの(つまり,メモリに配置された状態)で,実際のデータが含まれています.インスタンスとも呼ばれます.

Javaのプログラムでは,以下のように書くと,

JButton mybutton = new JButton();
  • JButtonがクラス(「型」ともいえます)
  • mybuttonがオブジェクト(インスタンス,「変数」ともいえます) となります.

演習1で触れた,文字列型(String)も,

String mytext = new String("Hello");  // String mytext = "Hello";と同じ.

のように,オブジェクト指向風に書くこともできます.

属性(データ項目)とメソッド(手続き)の操作

オブジェクト指向(Java)言語における,オブジェクトのデータ操作方法と, メソッドを使った目的の処理の実行方法を説明します.

''メソッド''(手続き)とは,C言語での関数のようなものです.

オブジェクト指向では,
対象となるオブジェクト(変数).メソッド名([引数])
という表記をすることで,メソッドを実行することができます.

C言語と同様に,引数を設定したり,戻り値を得ることができます.

文字列(String)型の説明で,.equals([文字列])というメソッドを紹介しました.これは,対象となるオブジェクトに格納されている文字列と,equalsの引数の文字列を比較し,同一文字列であればtrueを返すというメソッド(関数)といえます.

また,サンプルコードで紹介した「ボタン」(JButton)には,大きさや場所,ボタン表面の文字列や画像など,さまざまな属性(データ)を内側に持っています. これらのデータを取得・設定する方法を説明します.

例)mybuttonというJButtonオブジェクトのボタン表面の文字列を取得するには,

text = mybutton.getText();

で取得できます.

また,ボタン表面の文字列を設定するには,

mybutton.setText("PUSH ME!");

で設定できます.

  • オブジェクト内にあるデータを操作(値の取得,設定)するには,get??()や,set??()というメソッド(関数,手続き)を使います.

サンプルコードの中に,次のような行があると思います.

buttonArray[i].setBounds(i*45,10,45,45);

これは,ボタンの大きさと位置を一度に(x座標,y座標,xの幅,yの幅)設定するメソッドです.

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Last-modified: 2015-11-05 (木) 15:51:52 (3086d)